アフリカは民官連携でこそ進む。

「これからのアフリカはODAでは無く民間投資だ!」とある会議で聞いた。

ごもっともな反面、時代はともかく文化を変えていくには時間がかかり、何かをやめ何かを始めるにもフェードイン・フェードアウトそして、新旧の組み合わせによるイノベーションを起こす考え方もあろうと私は思う。

これまでアフリカ市場を目指す企業へのエクイティで調達は心あるエンジェルに支えられアフリカPoCが完遂できても、いざ本格的に出資を募っても「アフリカはわからなさすぎる」日本国内同様「実績が必要と」の国内文化に晒されて民間からの調達は容易ではない。

また、デット調達も個人保証があればある程度借りられるとしても、事業からの評価では前年度の収支が最大の評価基準であり、そもそもスタートアップに向いておらずさらにアフリカとなるとまずむずかい事を目下経験している。

ある会議でどなたかが、これからはODAではなく民間投資だと言ってのけるがどんな現実を見て言っているのか複雑な思いだ。

ポジショントークといえば理解できるが、海外に投資できる政府のお金の入った投融資は数十億円からの規模であり。ほぼほぼ大企業向けの設計になっている言っても過言ではない。官民ファンドも同様で誰かしらの民間企業が数億以上投資するに伴走者として入る形でありこちらもある程度大きな案件でなければ利用が出来ない。

その大きな投資はやはり「実績があり」だからこそ社内稟議もファイナンスも動く訳で「実績が作れていない日本」なのに「これからは民間投資だ」と言っても机上の空論、理想を述べているに他に言いようがあれば教えて欲しい。

大企業の殆どが、オーナーシップを忘れ投資会社化し海外投資案件を探すようになり、もしそれを民間投資と言うのも間違いないもも、アフリカで展開する外国企業にマイノリティ投資しても、その場限りでは良いとしてもいつまで経っても日本のビジネスとは言えない。投資は投資会社の分野であるので商社は商社らしく国際ビジネスで日本の国益へとしっかり貢献すべきではないか。

その傾きを治せない文化であるなら仕方ないが、そうでないこれから文化を創れる方々と新しいアフリカ投資の形を見出していくのもまた新しくイノベーションを伴う文化の傾きを作る。

その中で、ODAは古いのでは無く、各国列強がアフリカへのODA支援に合わせ民間投資も加速させ成功している様に、日本もODAと民間投資を連携され実績を作る時に来ているしそれを我々は実証を示そうとしている。

一つ実績さえ出来れば日本はどっと前に進める事が出来るから、この栓を抜く行為はまた、民間と民間、支える政府との連携で前に進め、アフリカサイドでは受け入れ体制をやはり、相手国民間と相手国政府との連携で作り、送り側受け側ともに両立させることで新たなアフリカビジネスは生まれる。

ODAという仕組みは素晴らしいが官のみの努力に民間が甘えてても未来はない。課題は何十年も明らかなのに解決できなかったのは他に頼りすぎる民間の怠慢でもある。

国内では無く海外事業は民間が主導すべき分野で官が民を支えてこそビジネスは盛り上がり、また政官の政治力でその環境は整えられる。

これからはどちらがだ!という意見よりもこれからは「現地で動ける民間主体」での民官連携でアフリカは進んでいくのだろうと確信する。