月: 2021年12月

アフリカでの信頼の寄り所とは?

アフリカでビジネスをするに信頼の拠り所はどこか?
日本でとの大きな違い、それは「企業に寄るのでは無い」という事。そんな現場をずっと見てきた。

では、どこに信頼を寄せるか?というと「個人の信頼」に寄るのだ。

相手にとって「信頼に足る人」がいるからその人が属する組織と話し、その国と話す。
逆に「人」が不在ならどんな組織だろうが国だろうがカウンターパート不在で話は通らない。

そもそも海外では日本企業名など車メーカー業界以外、NTTでさえ説明しないと知らないのだから当たり前だが、何年に出来た企業だろうが巨額の資本金があろうが「その国で役に立つサービス」が無ければ「だからなんだと」相手国に響く要素はどこにも無い。

アフリカビジネスでの戦略的連携を構築する際、対政府事業なら相手国のカウンターパートが変わらないうちに話を進める事で実行まで到達させるが、反対に、日本側も信頼を勝ち取れる決定権のある人間が必要であるし、折角その条件が満たされても数年毎に「コロコロ変わってしまう」のであれば、相手にとって「信頼した人間を失う」わけで「知らぬ後任が着任」してももはや話は霧散する。

日本における「この会社なら信頼できる」は、アフリカでは通じず「この人なら信頼出来る文化に日本が合わせる」事でアフリカの扉は開かれる。

前提を正しく認識してこそビジネスは成立する。

Posted by koitchan in Blog, アフリカビジネス, フランスビジネス, マインドセット

アフリカは民官連携でこそ進む。

「これからのアフリカはODAでは無く民間投資だ!」とある会議で聞いた。

ごもっともな反面、時代はともかく文化を変えていくには時間がかかり、何かをやめ何かを始めるにもフェードイン・フェードアウトそして、新旧の組み合わせによるイノベーションを起こす考え方もあろうと私は思う。

これまでアフリカ市場を目指す企業へのエクイティで調達は心あるエンジェルに支えられアフリカPoCが完遂できても、いざ本格的に出資を募っても「アフリカはわからなさすぎる」日本国内同様「実績が必要と」の国内文化に晒されて民間からの調達は容易ではない。

また、デット調達も個人保証があればある程度借りられるとしても、事業からの評価では前年度の収支が最大の評価基準であり、そもそもスタートアップに向いておらずさらにアフリカとなるとまずむずかい事を目下経験している。

ある会議でどなたかが、これからはODAではなく民間投資だと言ってのけるがどんな現実を見て言っているのか複雑な思いだ。

ポジショントークといえば理解できるが、海外に投資できる政府のお金の入った投融資は数十億円からの規模であり。ほぼほぼ大企業向けの設計になっている言っても過言ではない。官民ファンドも同様で誰かしらの民間企業が数億以上投資するに伴走者として入る形でありこちらもある程度大きな案件でなければ利用が出来ない。

その大きな投資はやはり「実績があり」だからこそ社内稟議もファイナンスも動く訳で「実績が作れていない日本」なのに「これからは民間投資だ」と言っても机上の空論、理想を述べているに他に言いようがあれば教えて欲しい。

大企業の殆どが、オーナーシップを忘れ投資会社化し海外投資案件を探すようになり、もしそれを民間投資と言うのも間違いないもも、アフリカで展開する外国企業にマイノリティ投資しても、その場限りでは良いとしてもいつまで経っても日本のビジネスとは言えない。投資は投資会社の分野であるので商社は商社らしく国際ビジネスで日本の国益へとしっかり貢献すべきではないか。

その傾きを治せない文化であるなら仕方ないが、そうでないこれから文化を創れる方々と新しいアフリカ投資の形を見出していくのもまた新しくイノベーションを伴う文化の傾きを作る。

その中で、ODAは古いのでは無く、各国列強がアフリカへのODA支援に合わせ民間投資も加速させ成功している様に、日本もODAと民間投資を連携され実績を作る時に来ているしそれを我々は実証を示そうとしている。

一つ実績さえ出来れば日本はどっと前に進める事が出来るから、この栓を抜く行為はまた、民間と民間、支える政府との連携で前に進め、アフリカサイドでは受け入れ体制をやはり、相手国民間と相手国政府との連携で作り、送り側受け側ともに両立させることで新たなアフリカビジネスは生まれる。

ODAという仕組みは素晴らしいが官のみの努力に民間が甘えてても未来はない。課題は何十年も明らかなのに解決できなかったのは他に頼りすぎる民間の怠慢でもある。

国内では無く海外事業は民間が主導すべき分野で官が民を支えてこそビジネスは盛り上がり、また政官の政治力でその環境は整えられる。

これからはどちらがだ!という意見よりもこれからは「現地で動ける民間主体」での民官連携でアフリカは進んでいくのだろうと確信する。

Posted by koitchan in アフリカビジネス, マインドセット

事業を創り未来を切り拓く必要な要素

ファーストペンギンの責務の一つは未来の像を描くこと。そこへ向かって進むわけだからその像が不鮮明であったり、意図が正しくない場合にはそこへ歩む事自体が無駄になるとは言わないが、限りある時間の浪費がある。

もう一つの責務は、未来への像を実現するにはこれまでなかった像であるほど「前例が無い」ことが多い。誰もやったことがなくたって関係なくて、正しい道と確信し進むのであれば、誰に何を言われようと「当然」として先頭を切って進むだけだ。そこに迷いはない。

ま、三つ目で大事というならば「経営力」だ。
マネタイズ、人的資産、交渉力が、上の二つの大事な要素を支える。3つ目は補助的でありつつも欠かせない部分であるが、経営戦略があればよくて経営実務は人に任せる方が良い。

Posted by koitchan in マインドセット

アフリカの子供達の未来を想う

最近個人的に現地で印象的だったのはこちらの写真。
何度か尋ねた小学校でお気に入りの子供たちだが、あまり見たことのないであろうパソコンを前にきちんと正座をしていてかわいい。
教育者ではないが、このくらいの年齢の子でも明るさや利発さが言葉がわかんなくったって感じるわけで、しっかりとした小中学校の義務教育を終えられ、高校・大学と進学ができればどれだけ未来が広がるかとつくづく感じる。

前回行った際のビデオをほらみんな映っているだろう!と眺めていただけなんだけどね。ビジネスとするのは会社が収益を上げ従業員を雇い、お金のあるところからないところへと流すのがアフリカビジネスであると思っている。

こうした子供が、小学校・そして中学校以上に通えるために何ができるのか、どうしたらそうした仕組みが国に作れるのか、民間としてできる技能でどうやって貢献していけるのか。そんなことばっかり考えている。

Posted by koitchan in アフリカの景色, アフリカビジネス, マインドセット